2025.07.14
- はじめに
- HTML:Web の骨組みメーカー
- CSS / Sass:見た目担当
- JavaScript:ページに命を吹き込む
- jQuery:かつての救世主
- TypeScript:JS界の几帳面さん
- React / Vue:UI の部品工場
- Next.js:React界のフルスタック代表
- Astro:軽量&爆速な静的サイト職人
- Svelte:書いたらそのまま動く魔法のUI
- CMS:コンテンツ管理の味方
- PHP:サーバー側の番人
- FuelPHP:堅実な国産フレームワーク
- Laravel:PHP界のイケメンフレームワーク
- npm / yarn:パッケージの宅配便
- Vite:ビルド爆速な相棒
- タスクランナー(npm scripts / Gulp):裏方ヒーロー
- Docker:動く開発環境そのもの
- Git:黒歴史を守る鏡
- Sourcetree:Gitの見える化ツール
- API:データの注文窓口
- GAS(Google Apps Script):Googleサービスの自動化職人
- AWS:クラウドの王様
- ライブラリ vs フレームワーク:役割の違い
- まだまだキーワードは足りません!
- おわりに
はーい こんにちは。めっちゃこんにちは。
ブログ担当の2回目が回ってきました、中田です。
今回は、フロントエンドでよく聞くキーワードを「かなりざっくり」まとめてみました!
※ キーワードの説明文中にさらに知らないキーワードが出てきたらググってくれたら嬉しいです!
はじめに
フロントエンドエンジニアってなんでしょう?
HTMLやCSS、JavaScriptだけじゃなく、PHPやLaravel、GitやDockerなど──技術の範囲が広すぎて、もうどこまでがフロントエンドなのか分からなくなること、ありますよね。
正直、会社や案件によって必要な知識や使うツールはバラバラです。
そして、それぞれのキーワードに対して新卒社員さん、別の業種の方々は聞いたことはあるけど結局何ができるの?どんな場面で使うの?っていう疑問を持つことも多いはず。
そこでフロントエンドでよく登場するキーワードたちを「かなり!かなり!かなり!ざっくり」まとめてみました。
・何のために使うのか
・どんな人に向いてるか
・初心者はどう始めればいいか
情報の洪水におぼれる前に、「ここだけ押さえとけばなんとかなる」という取っかかりの手助けになればうれしいです!
HTML:Web の骨組みメーカー
Webページの構造を作るためのマークアップ言語。見出し、本文、リンク、画像などを配置します。
向いている人:Web制作を始めたいすべての初心者
初心者がやること:タグの使い方を覚えて簡単なページを作る
<h1>Hello World</h1>
<p>これは本文です。</p>CSS / Sass:見た目担当
HTMLの構造にデザインを加えるスタイル指定言語。SassはCSSの拡張版で、効率よくスタイルを管理できます。
向いている人:デザインに興味がある人、Webページを美しくしたい人
初心者がやること:CSSとSassの違いを理解して変数やネストを使ってみる
$mainColor: #3498db;
.button {
background-color: $mainColor;
color: #fff;
padding: 10px;
border-radius: 4px;
}JavaScript:ページに命を吹き込む
Webページに動きを加える言語。クリックで画像が切り替わったり、スクロールでアニメーションしたり、ユーザーの操作に反応できるようになります。
向いている人:動きのあるページを作りたい人/ロジックが好きな人
初心者がやること:イベントの取得とDOMの操作を試してみる
document.querySelector(".btn").addEventListener("click", () => {
alert("クリックされました!");
});補足知識:JavaScriptにおけるAjax(非同期通信)は、かつて「ページをリロードしないと何もできないWeb」の常識を変えた立役者。ページ遷移なしにデータ通信ができるようになり、チャットや無限スクロールのようなインタラクティブUIが当たり前になりました。
jQuery:かつての救世主
JavaScriptを簡潔に書けるようにしたライブラリ。レガシーなサイトやWordPressテーマではまだ現役。
向いている人:古いプロジェクトに関わる人/JS初心者
初心者がやること:CDN読み込み+基本的なクリックイベントを試す
$(".btn").on("click", function () {
alert("クリックされました!");
});TypeScript:JS界の几帳面さん
JavaScriptに「型」を追加した言語で、実行前にミスを検出しやすくなります。
向いている人:大規模開発やチームでの保守を考える人/補完や静的チェックが欲しい人
初心者がやること:型つき関数を書いてVSCodeで補完やエラー確認してみる
function greet(name: string): string {
return `こんにちは、${name}さん`;
}React / Vue:UI の部品工場
ユーザーインターフェースを部品(コンポーネント)単位で作れるモダンなJavaScriptライブラリ/フレームワーク。
向いている人:再利用しやすい設計が好きな人/状態管理に興味がある人
初心者がやること:小さなボタンコンポーネントを作って表示してみる
React
import { useState } from 'react';
export default function Hello() {
const [count, setCount] = useState(0);
return (
<button onClick={() => setCount(count + 1)}>
Clicked {count} times
</button>
);
}Vue(v3)
<template>
<p>Hello, Vue!</p>
</template>Next.js:React界のフルスタック代表
Reactをベースにしたフレームワーク。ページ単位のルーティングやSSR、APIまで全部入り。
向いている人:React使いでアプリを完結させたい人/SSGやSSRに触れたい人
初心者がやること:npx create-next-appでプロジェクト作成→ ページ作成
export default function Home() {
return <h1>Hello from Next.js</h1>;
}Astro:軽量&爆速な静的サイト職人
JavaScriptの知識があまりなくてもコンポーネントベースで爆速な静的サイトが作れるフレームワーク。
向いている人:表示速度重視/マーケ系LPを作る人
初心者がやること:npm create astro@latestでプロジェクト作成
---
const name = "Astro";
---
<h1>Hello {name}!</h1>Svelte:書いたらそのまま動く魔法のUI
構文がシンプルで、記述量が圧倒的に少なく済むコンポーネントフレームワーク。
向いている人:シンプルな記法が好きな人/HTMLに近い書き方を好む人
初心者がやること:SvelteKitでプロジェクト作成→ボタンクリック実装
<script>
let count = 0;
</script>
<button on:click={() => count++}>
カウント: {count}
</button>CMS:コンテンツ管理の味方
WordPressのように、記事や画像などのコンテンツを管理・配信できるシステムのこと。ノーコードでサイト更新できるのも魅力です。
向いている人:更新頻度の高いサイトを運用したい人/エンジニアでない人と協力して作業したい人
初心者がやること:WordPressをインストールして投稿・固定ページを作ってみる
PHP:サーバー側の番人
Webサーバー上で処理を実行し、HTMLを生成する言語。フォーム送信やDB操作に活躍。
向いている人:WordPressを触る人/バックエンドにも興味ある人
初心者がやること:echo構文で動的に文字列を出力してみる
<?php
echo "こんにちは、PHP!";FuelPHP:堅実な国産フレームワーク
PHPの軽量フレームワークで、シンプルな構造と堅実な思想が特徴。国産なので日本語情報も多め。
向いている人:国産にこだわりたい人/Laravelが重く感じる人
初心者がやること:コントローラーとビューでHello Worldしてみる
class Controller_Hello extends Controller {
public function action_index() {
return Response::forge(View::forge('hello/index'));
}
}Laravel:PHP界のイケメンフレームワーク
PHPを使ったWebアプリ開発を効率化するフレームワーク。コードが整っていて保守性が高い。
向いている人:中〜大規模なアプリ開発をしたい人
初心者がやること:ルーティングとビュー表示を試す
Route::get('/hello', function () {
return 'こんにちは、Laravel';
});npm / yarn:パッケージの宅配便
JavaScriptのライブラリやツールを管理するための仕組み。
向いている人:ライブラリをたくさん使いたい人
初心者がやること:npm install でパッケージを入れてみる
npm install lodashVite:ビルド爆速な相棒
フロントエンド開発環境を簡単に立ち上げ、リアルタイムで変更を反映してくれるビルドツール。
向いている人:最新のフロント開発をしたい人
初心者がやること:Viteプロジェクトを作ってnpm run devを実行
npm create vite@latest projectX
cd projectX
npm install
npm run devタスクランナー(npm scripts / Gulp):裏方ヒーロー
CSSやJSの変換、ファイルコピーなど、毎回やる作業を自動化する仕組み。
向いている人:反復作業を楽にしたい人
初心者がやること:package.jsonのscriptsにコマンドを書いてみる
"scripts": {
"start": "vite",
"build": "vite build"
}Docker:動く開発環境そのもの
アプリを動かすのに必要なすべて(OS、DB、ツール)をまとめて管理できるコンテナ技術。
向いている人:本番と開発環境の差をなくしたい人/インフラ寄りの開発者
初心者がやること:簡単なDockerfileやdocker-composeでWordPressを動かしてみる
Git:黒歴史を守る鏡
ソースコードのバージョン管理ツール。誰がいつ何を変えたかを記録し、複数人開発を可能にします。
向いている人:チームで開発したい人/過去の修正履歴を残したい人
初心者がやること:git init から commit までの流れを実践
git init
git add .
git commit -m "最初のコミットでぇす"Sourcetree:Gitの見える化ツール
Git操作をGUIで行えるツール。視覚的に履歴やブランチが見えてわかりやすい。
向いている人:Gitコマンドが苦手な人/初心者
初心者がやること:clone → commit → push をGUIで行ってみる
API:データの注文窓口
外部とデータのやりとりを行う仕組み。フロントエンドからサーバーに情報を取得・送信できます。
向いている人:非同期処理に興味ある人/バックエンド連携したい人
初心者がやること:fetchでJSONを取得してconsole.logしてみる
fetch("https://api.example.com/data")
.then((res) => res.json())
.then((data) => console.log(data));GAS(Google Apps Script):Googleサービスの自動化職人
Google スプレッドシートやGmail、カレンダーなどをJavaScriptライクな言語で操作できる便利なスクリプト環境。
向いている人:業務効率化が好きな人/ノーコード+αがしたい人
初心者がやること:スプレッドシートに行追加するスクリプトを書く
function addRow() {
const sheet = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet().getActiveSheet();
sheet.appendRow(["今日の日付", new Date()]);
}AWS:クラウドの王様
インフラやサーバーなどをクラウド上で自由に構築・運用できるサービス群。フロントエンドではホスティングやAPI連携などで活躍。
向いている人:クラウド運用や本番環境公開を自分で触ってみたい人
初心者がやること:S3に静的サイトをアップしてURLでアクセスしてみる
aws s3 cp ./dist s3://hogehoge-bucket-name --recursiveライブラリ vs フレームワーク:役割の違い
・ライブラリ:必要な機能を取り出して使う(例:jQuery, Lodash)
・フレームワーク:全体の設計に従って開発を進める(例:Laravel, Vue)
向いている人:全体を任せたい → フレームワーク / 必要なところだけ使いたい → ライブラリ
初心者がやること:小さなライブラリ(moment, axios)と、Vueのようなフレームワーク両方を試してみる
まだまだキーワードは足りません!
実際の開発現場では、ここで紹介したもの以外にもたくさんの技術やキーワードが日々登場しています。正直、全部追いかけるのは無理です。
でも「なんとなく聞いたことある」「ざっくり用途がわかる」だけでも大きな一歩。
焦らず、自分のペースで知識を増やしていければOKです!
・状態管理(Redux / Pinia / Recoil)
・CSS設計(BEM / OOCSS / FLOCSS)
・UIライブラリ(Tailwind CSS / Bootstrap / MUI)
・テスト(Jest / Vitest / Cypress)
・アニメーション(GSAP / Framer Motion)
・GraphQL / REST API
・Headless CMS(microCMS / Contentful / Strapi)
・認証(OAuth / Firebase Auth)
・CI/CD(GitHub Actions / Netlify / Vercel)
などなどなどなどなど…..
もし気になるキーワードがあれば、都度ピックアップして学んでみるのがオススメです。
「全部わかってる」必要はありません。興味をもったタイミングが学び時です!
また、以下の書籍がフロントエンドって何?という全体像をつかむのにとても役立ちますので、興味のある方はぜひ手に取ってみてください。
おわりに
こちらで書いた内容は「全部理解しないとダメ!」というものではなく、「なんとなく知ってる」「名前は聞いたことある」を「少し使えるかも」に変えていくための最初の一歩として書きました。
もちろん会社によって必要な技術や開発スタイルは違いますし、数年後にはまた別のツールや考え方が出てくるかもしれません。
でも、大事なのは “知っていること” より “必要なときに調べられること”。
「何がどんな目的で使われるのか」をざっくりでも知っておくだけで、会話についていけるようになりますし、必要なときの学びもずっと早くなります。
この記事が、あなたの「わかる!」の土台になればうれしいです!!!
ここまで読んでいただきありがとうございました!