2026.07.28
皆さんおひさしぶりです!Ginga です。
今回は、ちょっと前に読んで個人的に良い意味でゾッとした本、
デイビッド・ロブソンの『知性の罠』という本についてお話させていただきます。
知性の罠 :副題 ~なぜインテリが愚行を犯すのか~

「知能」と「合理性」は、実はまったく別物?
世間一般でイメージする「知性 / 頭の良さ / 賢さ」って、本当に様々ありますよね。
理解や飲み込みの速さ、レスポンスの速さ、物知りさ、機転が利くこと……などなど。
「頭が良い人」と言ってもかなりあやふやな概念になってしまうので、本書ではひとつの物差しとして「IQ(知能指数)の高さ」を取り上げ、知性や合理性とは何なのか?を紐解いていっています。
一般的に「頭が良い(IQが高い)人」ほど、客観的で合理的な判断を下せると思われがちですが
(もちろん、私もそう思っていたのですが……)
本書では、「知能の高さ」と「合理的な判断ができる能力」は別物であるとしています。
インテリがスピリチュアルにハマる理由
高い知性を持っていながら「罠」にハマってしまった象徴的な例として、
本書では『シャーロック・ホームズ』の著者、アーサー・コナン・ドイルが挙げられています。
彼は医者として働きながら名作を生み出し、当時としては非常に高度な科学的知識を持っていた、まさに「インテリ」でした。
しかし、彼は人生の後半、心霊主義(オカルトやスピリチュアル)に激しく傾倒していったそうです。
それ自体は否定するようなものではありません
がしかし、
ドイルが心霊主義の傾倒につけ込まれ、
拙いペテンに何度も騙されたことの方を本書の中で興味深い事象として挙げていました。
名探偵ホームズを描写できるほどの観察眼と論理的思考を持った人だったにもかかわらず..です。
これを説明するキーワードが「動機づけられた推論」です。
人は誰しも「こう思いたい」「自分の信じているものを正当化したい」という動機(感情)を持っています。
恐ろしいのは、知能が高い人ほど、
その動機(感情)を肯定するための完璧なロジックを後付けで組み立てるのが上手いということです。
自分の見解に都合の良いデータばかりを集め、
矛盾する証拠は高度な理屈で退けてしまう。
いわば「自分の頭の良さを、自分を騙すために使ってしまう」状態になってしまうと本書は指摘しています。
じゃあ、どうすれば「知性の罠」を防げるの?
自分も本書を読んだときに
「無意識に『動機づけられた推論』をやっちゃってるかも……」とビビりました
本書では、この罠から抜け出すためのポイントとして、以下のようなアプローチが紹介されています。
1. 「知的謙虚さ」を持つ
「自分は間違っているかもしれない」「自分の知っていることなんてごく一部だ」と素直に認められる姿勢をもつこと
2. 失敗を「成長のデータ」と捉える(成長マインドセット)
自分のミスを能力の否定と捉えず、「次に活かせる良いデータが取れた!」と考えられれば、
間違いを隠さず素直に軌道修正できるようになります。
3. チームに「あえて異論を唱える役割」を作る
優秀な人ほど自分の思い込みに気づきにくいため、お互いに「それって思い込みじゃない?」と言い合える空気や、意図的に反対意見を言う役割(悪魔の代弁者)を作ることも良いと紹介されていました。
おわりに
この本を読んでからは
自分の仮説を補強するような情報を集めまくって「絶対こうだ!」と強く思った時ほど、
一歩引いて「いま自分に都合の良い理由ばかり探してないか?」と疑うようにしなきゃな…と自己反省しています。
「自分の間違いを素直に認めて、笑って修正できること」こそが、本当に賢い大人の姿なのかもしれないと感じました。
自己認識としては全然大人になった気はしてないんですが、
こういう階段を一歩一歩踏んでいくとちょっとずつ大人になれるのかもですね..!