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レビュー

2023.11.13

冬の読書感想文

レビュー

こんにちは!
今年に入って読んだ本の一言感想をお送りしたいと思います。
発売日は関係ないです。

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■ カケラ / 湊かなえ
「大量のドーナツに囲まれて死んだ少女の死の真相に迫る」お話
本屋で「大量のドーナツに囲まれて自殺した少女の死の真相に迫る」というポップが気になりすぎて買ったんだけど、相変わらず湊かなえさん読みやすさと引き込む力がすごい。スラスラ読んだ。真実は想像よりもつらいよ。

■ 1ミリの後悔もない、はずがない / 一木けい
R18文学賞だし、椎名林檎さんがおすすめしてるしで「絶対読まねば」と思って読んだら、案の定良かった。「西国疾走少女」がとても良くて、思春期の恋愛が奏でる生々しさと初々しさとスピード感がたまらなかった。桐原が色気ありまくりでオタクはみんな好きになる男だと思う。

■ 傲慢と善良 / 辻村深月
たくさんの要素を詰め込んだ話なのにとても素晴らしくまとまっていて、読了感が最高だった。ミステリーかと思いきや恋愛小説でもあり、人間の弱くてずるくて美しい矛盾が丁寧にかかれてていろいろ抉られたけど、それでも素晴らしい読了感だった。30代に刺さりすぎてころされそう。そりゃあどこの本屋でもずっと平積みされてるわ。

■ トワイライト / 畑野智美
出てくるお店が「ああ、あそこだ」と想像できるものばかりでワクワクした。舞台となっているお店の1周年を記念して刊行された本らしい。コロナのこととか、一人の女の子の小さな一歩を踏み出すこととか、それを取り巻く優しい人たちのこととか、素敵な本屋のこととか、たくさんつまったお話。

■ お探し物は図書室まで / 青山美智子
優しい本だった。全方位に対してとても優しい本だったし、この本を読むと「図書館に行きたい」って思える本だった。物事は自分の見る角度と心持ちの違いによっていかようにもなるなと思わされるお話だった。

■ あとかた / 千早茜
千早茜さん初めて読んだけども、隠と陽のバランスが絶妙なお話だった。それぞれの男女が抱える愛と生と死を繊細に描いていて後半は惹き込まれるように読んでしまった。そして各短編の繋がりが「そうきましたか」という感じで巧妙だった。

■ 神様の暇つぶし / 千早茜
泣いた。真っ直ぐで純粋すぎてどこまでも痛かった。序盤からもう最後の結末が何となく予想できるのに、それでも1ページずつちゃんと楽しめる力強くて繊細な文章が散りばめられていた。「そうですそこういう本に出会いたかったんです」という本だった。

■ 透明な夜の香り / 千早茜
そのうちドラマ化しそう(まだされてないよね?)と思うくらい、キャラクターたちが個性豊かで魅力的なお話だった。ミステリーであり、かつ少しホラーなところに色気があってわくわくしながら読んでしまった。続編も出ているのでそのうち読まねば。

■ 一人称単数 / 村上春樹
不思議な話ばかりだった。不思議な話ばかりなんだけど、村上春樹さんってやっぱり「よくわからないけど強烈に心を惹きつけられて掻き乱される出来事と、それに対する心情」を書くのがものすごくうまい人なんだなと改めて思った。

■ ここは退屈迎えに来て / 山内マリコ
青春を美化したり、どこかに行って何者かになりたいけど、どこにも行けずに何者にもなれずに、それでも「まあいいか」とそんな日常を受け入れて悪くないかもななんて思うような感じが、繊細に、それでいてクールに書かれてる話だった。映画気になる。

■ 正しい女たち / 千早茜
女の醜さと強さと弱さと美しさがたくさん詰め込まれていたお話ばかりだった。「海辺の先生」が一番あったかくて好きだった。女について書くということは、男についても考えさせられる話で、ラストのお話が読んでいて不快な分、最後の最後でめちゃくちゃすっきりした。

■ #真相をお話します / 結城真一郎
スラスラ読めるんだけど、若干ホラーなので時間帯を選んで読んでたら時間かかってしまった。話題になっていただけあっておもしろかった。ラストのYouTuberの話は大袈裟すぎるけどどこかで起きていそうな日常で怖かった。人間の承認欲求って怖い。

■ 羊をめぐる冒険 / 村上春樹
今更読んだ。そしてめちゃくちゃ時間かかった。村上春樹さんなのでありとあらゆるものがメタファーなのだろうと思いながら読んでたけど、それでもめちゃくちゃ難しかった。ホントはピンボールのほう先に読まなきゃだったんだね。失敗した……。ノルウェイの森、10回目くらいだけどまた読みたい。

■ 男ともだち / 千早茜
するするっと読んでしまったんだけど、めちゃくちゃ良かった。これは多分また読み返す。千早茜さんはなんでこんなにも人間の「危うい」感情を書くのがとてもうまいのか。愛と執着と喪失が絶妙なバランスで共存してる話だった。

■ まずはこれ食べて / 原田ひ香
一気に読んだ。体にやさしくておいしい和食が食べたくなるお話だな。あったかいな。と思いながら読み進めていたら「え?まさかこれサスペンスもの…….?」と思うような展開になっていって、後半はホントにあっという間に読んだ。おもしろかった。田中さんが好き。

■ うたかたモザイク / 一穂ミチ
甘い、苦い、辛い、いろんな味のお話が入った短編集。一穂ミチさん初めて読んだけど読みやすかった。官能的なシーンが上品で素敵と思ったら、次の話ではめちゃくちゃ人間の恐ろしさを教えられて、その次の話では果たせなかった約束に泣かされて、と本当にいっぱいの味を楽しめた。ごちそうさまでした。

■ 月曜日の抹茶カフェ / 青山美智子
図書館の本を以前読んだのでこちらも読んでみた。こちらもあたたかなお話しだった。一つ一つが本当に短いので気楽に読めた。気楽に読める本は時につまらなく思うけど、気楽になるために必要なんだと思った。カフェに行くのはあまり好きじゃないけど、カフェに行きたくなった。

■ 汝、星のごとく / 凪良ゆう
話題になっていたときに買ってあったんだけど、重たそうなのでずるずると積んでしまい、やっと読んだ。1日で読んだ。食事も忘れてひたすら読んだ。とても重たく、親に振り回される子供の不自由さ、理不尽さ、情熱だけではままならない鬱屈とした気持ちが詰め込まれていたけど、とてもよかった。号泣。

■ 少女は卒業しない / 朝井リョウ
卒業式の1日を書いた短編集。朝井リョウさんの比喩力×卒業式の1日なんてエモエモのエモだよー!と思いながら読んだらほんとにそうだった。ままならない想いや大人と子供の間で揺れる学生たちの儚さが溢れかえっている本だった。映画化されてますが、映画の主題歌も挿入歌も切なさが溢れていてよい。

■ 夜明けのすべて / 瀬尾まいこ
来年劇場版公開らしいので読んだ。PMSで悩む女性と、パニック障害の男性が描く恋愛とも友情とも言い難い素敵な関係のお話。出てくる人たちみーんな優しくて、世界中がこうであれ、と思うようなお話。

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他にも西加奈子さんの「白いしるし」とか、島本理生さんの「あられもない祈り」とか読んでいたのですが、まとまらないので割愛。
総括「千早茜さんにハマりました」
以上です!
お付き合い頂きありがとうございました。

この記事を書いた人

おっしー

入社年2013年

出身地神奈川

業務内容管理・開発

特技・趣味読書

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