2022.12.28
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REVIEW
レビュー
お疲れ様です!
サボ10ことサザンクロス中川です。
本日は課内で話題に上がっていたポモドーロテクニックという時間管理方法を実践してみたので、レポートを書いてみました。
概要
ポモドーロ・テクニックとは基本的には作業25分→休憩5分を繰り返す時間管理法になります。
この方法を行うことによって集中力の持続や生産性の向上が期待できます。
ただし、ポモドーロテクニックが実際に効果を発揮するものだという実証はされていないようです。
しかしこのテクニックが有効だよね、という根拠となる論文があります。
ぶっ続けで働く裁判官よりもこまめな休憩を挟んだ裁判官の方が推理力や意志力が高かった、というような結果が出ているそうです。
(参考:https://www.pnas.org/doi/10.1073/pnas.1018033108)
流れ
1. 次の25分で行うタスクを決める
2. タイマーを25分にセット
3. 25分間決めたタスクを実施する
4. 25分後、軽く振り返る
5. 5分間休憩
6. 1〜5を繰り返し行う
1. 次の25分で行うタスクを決める
→今日一日分のTODOリストを作っておくのでも良い
→TODOリストを作るなら1ポモドーロ(25分)でできそうな作業量ごとに細かくリスト化
2. タイマーを25分にセット
→スマホのタイマーでも良いが雑念が多すぎるのでタイマーの機能だけのガジェットを使用するのがオススメ
3. 25分決めたタスクを実施する
→決めたタスクを完了することにのみ集中
→今実施しているタスクに関係ない情報はシャットアウト
4. 25分後、軽く振り返る
→決めたタスクが完了できなかったならなぜできなったかを振り返り、次に活かす
5. 5分間休憩
→なるべく作業のことを考えずにストレッチや気分転換等でリラックスする
→パソコンやスマホはいじらない
6. 1 〜5を繰り返し行う
→1〜5を4回繰り返すごとに30分程度の長めの休憩が望ましいらしいが、業務中は罪悪感が否めないので昼休憩が長めの休憩ということでいいんじゃないかな…
実践してみて実際に感じたメリットデメリット
メリット1:疲れにくい
メリット2:作業中の雑念を抑えられる
デメリット1:柔軟性がない
デメリット2:集中力の深さは伸ばしにくい
メリット1:疲れにくい
まず第一に感想として言いたいことがこれです。
やはり25分に5分間休憩を取っている恩恵ですね。
『疲労が少し溜まる』→『休憩』→『疲労を少し解消』 という細かいループのおかげで疲労の蓄積ペースがかなりスローになっているのだと思います。
長時間座りっぱなしでディスプレイを眺めていると血行もどんどん悪くなっていく上に、目も疲れ、視力も悪くなっていきます。
そこで適度に休憩をとり、軽く立ってストレッチをしたり遠くを眺めることで血行が促進できますし、目の疲れも回復することができます。
メリット2:作業中の雑念を抑えられる
これは短時間ごとに目標が明確化されていることによる恩恵ですね。
目標を明確に定めないまま長時間作業しているとどこかで迷走したり、別のタスクに目移りしてしまう可能性が高まってしまいます。
しかし目標を明確化していればその目標にのみ集中することで迷走しにくく、やるべきことが1点に絞られるので雑念が少なく効率的に作業を行うことができます。
メリット1:柔軟性がない
1つのタスクをやると決めたらそれだけをやる!という性質上、柔軟性がないです。
タスクの進行中に緊急性のある別のタスクが割り込んでくると今やっているタスクを中断せざるを得なくなり、時間の管理計画が狂ってしまうので…
また、基本的にこのテクニックは自分一人で行うタスクに対してのみ使うべきだと思います。
例えば、他の方との通話や大勢での会議の場合だと他の人が関わってくるので、いつ頃終了するのか/終了できるかが予測しにくいからです。
会議中に自分だけ「25分経ったので休憩してきます〜」なんて訳にもいきません…
緊急性のあるタスクや、終了時間の予測が難しくタスクを細かく分割しにくい会議のようなタスクは管理しづらくなっています。
なのでこういったタスクが生じにくいプライベートでの作業はポモドーロテクニックがやりやすいんじゃないかなと思いました。
メリット2:集中力の深さは伸ばしにくい
これはどういうことなのかと言うと、
安定して集中力が維持できても、深く集中するのは難しい
ということです。
集中力は、作業を始めた直後は低く、作業をしていると徐々に高まっていくものです。
机に向かい、作業を始めてからすぐに集中力の極地(ゾーン)に入れる人はそうそういないですよね。そういうことです。(ルーティンとか極めればできるのかな…)
しかし、ポモドーロテクニックではこまめに休憩を挟んでしまうので集中力もこまめにリセットされてしまいます。。。
なので集中力が伸びにくく、深く集中することは見込めないです。
こちらに関しては考察2でまた触れます。
個人的な考察1(ポモドーロに適しているタイプの考察)
どのようなタイプの人が最もポモドーロテクニックに適しているのか、ということを考えた際に、
集中力は続かないが集中するのは早い人
は特に生産性を高めやすく、恩恵が多く受けられることが判明しました。(※個人調べ)
そのように思った理由は以下の2点です。
1. 集中力が長続きする人は生産性が十分高く、ポモドーロをする必要性がそこまでない
2. 集中するのが早い人は集中するのが早いほどポモドーロによる生産性が向上しやすい
これから詳しく説明します。
まず、集中力が長続きする人について考えていきます。
集中力が続く人のモデルとして、作業を始めて1時間40分は集中が持続する人を考えるとこの人の8時間の内訳は次のようになります。
※ポモドーロテクニックのようなこまめな休憩は考えず、1時間40分作業→20分休憩を繰り返すことを想定しています。
8時間のうち6時間20分も効率的な作業ができます。
素晴らしすぎてスパゲティ食べたくなりますね🍝
上のモデルは集中するまでの時間を5分としており集中するのが早めですが、集中するまでが遅め、例えば20分かけて集中する人であっても8時間の内訳は下記のようになります。
20分かけて集中する人でも、8時間のうち5時間20分も効率的な作業ができていますね。
ということは長時間集中できる人は集中するまでが遅かれ早かれ、ポモドーロテクニックを使わずとも十分効率的に作業が出来ているんです。
このような人がポモドーロしようとすると、せっかくまだまだ持続する+高まっていた集中力が強制的に途切れてしまうことになります。
そうなると、それがストレスに感じてしまい生産性が落ちてしまう可能性があります。
という訳で長時間集中できる人はポモドーロしない方が無難です。
では、集中力が続かない人はどうでしょうか。
集中力が続かない人のモデルとして、作業を始めて20分で集中力が切れてしまう人のモデルを考えるとこの人の8時間の内訳は次のようになります。
8時間のうち5時間20分も非効率な作業をしてしまうことになります。
勿体無さすぎてもったいないオバケが出てしまいますね👻
集中するのが早くてこれですから、集中するのが遅いとなおさら非効率です。
集中力が持続しないのに長時間作業をしてしまっているから効率の悪い作業時間が多くなっているんですね。
なので、このようなタイプの人は集中力の持続時間毎に作業時間を区切ってやることで集中力が低下して作業を続けている時間を極力減らすことができます。
詳しくは後述します。
では次に、集中力が続かない人がポモドーロテクニックを用いてこまめに休憩することを想定したモデルを考え、理論上どれほど生産性が上がるのかを見ていきます。
なおその際、集中する早さの観点でも比較して考えてみます。
まず、集中力が持続しないが集中するのは早い人のモデルとして、5分で集中できるが20分で集中力が切れてしまう人を考えるとこの人の業務時間8時間の内訳は単純計算で次のようになります。
集中力が持続する時間が20分なので集中力が切れると同時に休憩に入ることができ、集中力が低下している状態下での作業時間を無くすことができています。
さらに集中するまでが早いおかげで、集中できずに作業に取り組んでいる時間が短いので、結果的には8時間のうち5時間20分も効率的な作業ができています。
先ほどの集中力が続かない人のモデルと比べると一目瞭然ですネ!
素晴らしすぎてスパゲティー食べたくなるやつです🍝
よってこのモデルと1つ前のモデルから、集中力が持続しないが集中するのは早い人はポモドーロテクニックによって得られる恩恵は多いと言えます。ポモドーロをやっただけでここまで変わったのですから。
では集中力が持続せず集中するのが遅い人ならどうでしょうか。同じように考えてみます。
集中力の持続もなければ集中するのも遅いので当然非効率な作業が多くなってしまいます。
もったいないオバケが出るやつです👻 👻
一度の作業時間を「25分」と設定しておりますが、集中するまでに20分かかるので集中して取り組めた時間は実質30分あたり5分ということになります。。。
かと言ってポモドーロをやめて長時間作業するにしろ集中力が持続しないので先述したモデルのように非効率な作業時間が多くなります。。。
一体どうしたらいいってんだ…
終わりだ…
多くの方がそう嘆いていることでしょう。
もはや人々は信じるしかなかった。神々の救済を。
だからただひたすらに祈る。たとえその祈りが届かずとも。
ならば私が応えよう。
希望を捨てず祈り続けている人々を前にサザンクロス中川は声を高らかに立ち上がった。
『この状況で入れる保険が、、、っ!!』
人々は目撃した。
人間の身でありながら神の座に挑まんとする1人の勇者の姿を…!
『あります!!!』
神に成ったのだ。
人間の器を無視して人々の希望と成ったのだ。
~the end~
-エピローグ-
あるんですよ、上の伝記にもあるように集中力が持続しない&集中するのが遅い人でも入れる保険が。
それは単純な話で、
一度の作業時間を自分に合った時間に設定する
ということです。具体的には、
・集中力が持続する時間をフル活用する
・集中力が低下している時間を極限まで削る
の2点を満たすように設定します。
こうすることで、集中力が持続せず集中するのが遅い人でもある程度は生産性を高めることができるようになります。
ではまたモデルを想定して考えてみましょう。
例えば集中するまでに20分、集中力の持続時間が20分のような人なら、一度の作業時間を「40分」と設定してあげることにより生産性をより高めることができます。
8時間の内訳としては下記のようになります。
※休憩時間は今までのモデルと対照実験的な比較をするために「8分」と設定しています。なので必ずしも40分の作業時間に対する休憩時間が8分である必要はないです。(単位作業時間あたりの休憩時間を今までのモデルと同等にしています。)
一度の作業時間を「40分」と設定したことにより、集中力が持続する20分をフルで活用でき、かつ集中力が低下した状態で作業する時間を理論上0にすることができています。
このようにしたおかげで、先ほどのモデルと比べると良効率で作業することができる時間が増えました!
ただ、ポモドーロテクニックは「作業と休憩をこまめに分割して繰り返す」やり方です。
一度の作業時間は「25分」がデフォルトですが、一度の作業時間を増やしすぎたら果たしてそれはポモドーロテクニックなのか…?という疑念が残ります。
例えるなら、仲間だったキャラが悪の組織に捕まって改造されてしまい、次に再開した時には敵対していて「お前…なのか…?」みたいになっている感じですねー(適当)
考察1まとめ
余計なことばかり書いているせいで非常〜〜に長くなってしまいましたが、まとめると以下4パターンのモデルを考えてきました。
集中力が持続する & 集中するのが早い → ポモドーロの必要なし
集中力が持続する & 集中するのが遅い → ポモドーロの必要なし
集中力が持続しない & 集中するのが早い → ポモドーロによって得られる恩恵大
集中力が持続しない & 集中するのが遅い → ポモドーロ(改造)によって得られる恩恵中
以上を踏まえまして、ポモドーロテクニックによって得られる恩恵が最も多いのは
集中力が持続せず集中するのが早い人
という結論に至りました。
※集中力が持続せず集中するのが遅い人も恩恵は受けますが、
・一度の作業時間をある程度長めに設定する必要があること(これは果たしてポモドーロ?)
・集中力が持続せず集中するのが早い人に比べて生産性の伸びが小さい
という2点から、最もポモドーロに適したタイプの人を選ぶとなると
集中力が持続せず集中するのが早い人に軍配が上がると思いました。
個人的な考察2(集中力の質について)
(コイツまだ考察するのかよ……!)
まだ考察します…させてください…考察1よりは簡潔なので…
今までは集中力の長さ(持続時間)であったり、集中するまでの早さに重点をおいて考察してきました。
では次に、「集中力の”質”」を高めるのにポモドーロテクニックが有効かどうかを考察したいと思います。
その前にまず「集中力の”質”」とは何か、ご存知でしょうか。
集中の「深さ」「長さ」「早さ」その3つのかけ算が”集中力の質”だそうだ
〜漫画『左ききのエレン』より〜
ここで、集中力の
「深さ」はどれだけ目の前のタスクにのめり込んでいるか、
「長さ」は集中力の持続時間、
「早さ」は集中するまでの早さ、
を指しています。また、これらはそれぞれ人によって異なります。
そして、集中力の”質”はこの3つの要素を掛け合わせたものということですね。
漫画なので根拠が薄いと思われるかもしれませんが、実際この考え方はしっくりくるかと思います。(あまりにもしっくりくるのでちゃんと論文があるのかも…)
この考え方に倣って、“集中力の質”を『集中力の「深さ」「長さ」「早さ」の3つの要素を掛け合わせたもの』として定義します。
すると”集中力の質”とは、掛け合わさっている各要素の能力が高ければ高いほど高まり、どれか1つでも低ければ極端に低下してしまうものだと表現することができます。
ここで、ポモドーロテクニックとは作業時間を細かく区切り、こまめに休憩をする時間管理法でした。
なのでその性質上、集中力の質の3つの要素のうち、「深さ」と「長さ」の2つの要素の向上を阻害してしまうことで”集中力の質”も向上が阻害されてしまいます。
集中力の「深さ」とは作業にのめり込むほど高まるものなので、ポモドーロのように短いスパンで集中を強制解除してしまうと深く集中することが難しくなってしまいます。
また集中力の「長さ」とはどれだけの間継続して集中することができるかという能力なので、短く作業時間を区切ってしまうことで決めた時間以上の間集中することは不可能になり、長く集中する能力を養うことができなくなってしまいます。
以上から集中力の質を高めるためにはポモドーロテクニックは適していないと言えます。
ポモドーロテクニックは集中力の質自体を高める方法ではなく、
集中力の質が低めな人が工夫によって生産性を高める方法
だと思いました。
〜〜〜以下「左ききのエレン」についてひたすら布教するだけなので飛ばしていただいてOKです〜〜〜
それでは先ほど集中力の質の話で引用させて頂いた『左ききのエレン』という漫画を紹介させていただこうと思います。
作品の内容としては平凡デザイナーの主人公がリアルな社会において現実を味わいつつも必死に奔走するビジネス系漫画となっています。
主人公はもちろん、その主人公を取り巻く登場人物それぞれのドラマも丁寧に描かれます。
彼らが置かれた様々な状況において悲観的もしくはポジティブな感情を人間臭く曝け出すシーンが多く、名言や考えさせられることが多い作品です。
この作品は話の時系列が特殊で、はじめは主人公である平凡なデザイナー朝倉光一が社会人数年目にして重要な仕事を任されるシーンから始まります。
その場面が一括りすると次は光一が学生時代だった頃の話に切り替わります。
このように時系列を行き来することによって、光一含めた周りの登場人物のバックグラウンドや彼等の未来での行動の理由が段々と明かされていくんです。
さらにもう一つ、この作品には欠かせない特徴があります。
それは、実は主人公は”2人いる”ということです。
(なんなら登場人物全員にドラマがありすぎるので全員が主人公とも言えますが)
それはこの作品のタイトルにもなっている”エレン”です。
光一は”凡人”なのに対して、エレンは”天才”です。
“凡人”と”天才”という対比になっており、光一もしくはエレンが移り変わる時系列の各場面の中心となって物語が進んでいきます。
基本的には光一とエレンはそれぞれほとんど関わることなく、凡人ルートと天才ルートのように独立して物語が進んでいきます。
しかし、完全に独立しているという訳ではなく、光一とエレンの関係性も物語の重要なファクターとなっていて、物語が進むにつれてとんでもなく激アツな展開になります。
いや〜〜〜ぜひあなたの目で実際に確かめてもらいたい!!
そうなんです、この作品、戦闘系でもスポーツ系でもないのにめちゃめちゃアツいんです!
なのでアツい展開がお好きな方には特に胸を張ってオススメできる作品になっています。
社会人であれば必ず心に響く、もしくは元気がもらえるシーンと出会えるはずです。
ぜひ、この機会に読んでみてはいかがでしょうか(布教失礼いたしました)。
最後に
ここまで行ってきた考察は、あくまでも集中力の持続時間や集中するまでの早さが安定している場合の理想の話です。
実際問題、集中力の持続時間や集中するまでの早さはタスクの種類やその時のコンディション、興味の有無などの様々な要因によって全く異なってくると思います。
なので、散々考察を巻き散らかしておいてアレですが結局はポモドーロテクニックとか長時間作業とか関係なく、時間に囚われすぎずに
目の前のタスクに集中→集中力がなくなってきたら休憩、を繰り返す
ということが現実的に誰でも生産性を上げることができる一番の方法なのではないかと思いました。
_(┐「ε:)_ズコー
以上、ここまでお付き合いいただき誠にありがとうございました。
また来年、お会いしましょう!
良いお年を!!🎍