2020.11.19
STAFF BLOG
スタッフブログ
NOTE
雑記

こんにちは、タクです。
普段はIT企業でWebディレクターを行っていますが、週末はガラッと変わります。
なかなかの振り幅があるので、会社員の多様性という意味でご紹介しますね。
週末だけ俳優業を行っているのですが、セリフをいただく機会にも恵まれてきており、相当ハードに過ごしています。
毎週、ドラマ撮影やCM撮影が入ることもあって、朝の4時起きはほぼ日常茶飯事です(始発集合はメインキャストの方も同じです)。
こんなパターンが、週末俳優の日常となります。
【撮影がある日】
- 金曜日の夜に台本を読み込みます。スマホによるカメラ撮影で練習し、入念に役作りを行います(どんな長ゼリフでも、基本はすべて覚えます)。スーツなどの一般的な衣装はほぼ自前になるので、その準備に大忙しです(制服などはもちろん用意されます)。
- 始発で駅に集合し、ロケバスで移動します。地方の養鶏場や学校、飛行場など様々なロケ地へ移動します(もう慣れました)。
- 待ち時間にセリフの暗唱を交えながら、撮影に臨みます。緊張するのは最初だけで、後は楽しい時間が続きます(たまにアドリブの余裕も)。
- 再現VTRやドラマ、CMが多いですが、たまにテレビショッピングのお仕事もあります。
【撮影がない日】
- 演技の勉強のため、ドラマや映画をなるべく見ます。お芝居に目がいってしまい、ストーリーが入ってこないという弊害が多々あります。
- ボイトレ、筋トレなども俳優のお仕事のうちなので、できるだけ取り組みます。
- 宣材写真の撮影や、事務所訪問などもオフの日を利用して行います。
- オシャレや美容にも(できる範囲で)気をつかいます。これはエイジングとの戦いです。
●映像演技の小ネタについて
映像演技にはいくつかの暗黙知があります。カメラの向こう側にいかないと分からないことで、お芝居の技術に直結する内容です(自分もまだできていないことが多いです)。少しだけご紹介します。
①多人数のロングショット(広角の撮影)の際、周りが動いていない場合は、自分も揃えて動かないようにする。
→静止写真(スチール)と同じように、実はカメラの中では動きを控えめにするケースが多いです(舞台演技と大きく異なる点)。周りが動いていないのに、自分だけ細かく手を動かす演技をしてしまうと、悪目立ちしてしまうからです。自分にフォーカスしている――抜きのショットのときはお芝居をするのですが、ロングショットのときは要注意です。現場ではプロとして扱われ、流れるように進行していきますので、誰もこうした基本所作は教えてくれません(カット確認後に、もう一回くださいと指示されるだけです)。
②まばたきも控えめに
→まばたきにも意味があるので、通常のお芝居のときは意識して控えめにするよう心がけます(ここもスチールと同じ)。動揺しているときの演技に、まばたきや目の動きを用いるためです。
③泣く演技について
→演技をきちんと勉強して訓練すると、数分かけずに涙を流すことができます。泣くということは感情が大いに乱れているわけで、その状態からセリフを思い出そうとすると、せっかくの感情の糸が切れてしまいます。感情を先行させ、セリフが自然と口から出てくるように練習しておく必要があります。
④意外と難しいシーンについて
→消え物と呼ばれる、飲食の撮影が実は大変です。準備された食材に限りがある上、飲み食いを繰り返すと思いのほかお腹が苦しくなるのです(撮影は、ワンカットで終わることはありません。寄りと全体の2カット以上が一般的にあります)。また、食べながらのセリフは、思いのほか難しいです。口に物を入れてしゃべると、飛び散ってしまうからです。なお、お酒のシーンで本物のお酒が出ることはまずありません(ノンアルコールや、疑似ドリンクを用います。撮影は長丁場なので、酔っぱらうことはできません)。
以上、週末の過ごし方と、とりとめのない演技談義でした。
お芝居は、思っている以上に難しいものですね♪