キリスト教のピューリタンと、仏教の律宗は、国も文化も全然違うのに、「考え方」が意外と似ている。
ピューリタンは、当時の教会が派手になりすぎていると感じて、
「もっとシンプルでまじめな信仰に戻ろう」
と考えた人たち。
律宗のお坊さんたちも、僧侶の生活がゆるくなっていると心配して、
「お釈迦さまの時代のきびしいルールに戻ろう」
と考えていた。
どちらも、
“原点に戻ろうとする”
という点で共通している。
面白いのは、この考えが宗教だけでなく、日常の生活にも通じていること。
ピューリタンは、質素でまじめに生活することを大切にした。
律宗は、食事や歩き方など、日常の細かい行動さえ修行として扱った。
つまり、生活そのものを整えることが、心を整えることにつながると考えていた。
一定のルールがあるほうが心が軽くなることもある。
生活にリズムがあれば、気持ちが乱れにくい。
余計なことで悩まされず、心が落ち着く。