2025.05.08

カテゴリとしては「鍋」らしい

グルメ

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高田馬場「かしわ」
新宿「鳥居くぐり」
中目黒「さもん」

　五月晴れが続く、初夏らしい日々でございます。寒さが過ぎ去り、春が深まり、夏の本格的な暑さもすぐそこ……。季節が移り替わっていくことには、抗えないものでございますが、抗いたい気持ちもあります。

　と、申しますのが、わたくし、「おでん」が大好物でして……。

　夏だろうと冬だろうと、暑かろうと寒かろうと、年中食べたいのでございます。しかしながら、気候にあわせてコンビニからも居酒屋メニューからも姿を消していくことの方が多く、夏は寂しい思いをするのです。

　が！

　近年、通年でおでんを扱うお店を複数見つけることに成功しました（これまでが少なかったのか、わたくしが上手く探せていなかったのかは検証していません）。

　そのうちのいくつかを紹介させていただきます。

高田馬場「かしわ」

　名古屋出身のわたくし、東京で暮らすようになって約１年後、なじみの店も見つけられぬままにコロナ禍に見舞われ、コロナ明けにようやく巡り合った、年中美味しいおでんが食べられるお店第一号です。

　高田馬場駅から歩いて10分弱。15席くらいのコンパクトな空間です。通い始めたときはそうでもなかったのですが、年々込み具合が増してきて、予約をしないと入れないことも……。

　肝心のおでんは、上品だけれど上品すぎない、ちょうどいいバランスのだしがとても美味しい。シュウマイ、だし巻き卵、などと変わり種が多く、特に油揚げの中に刻み葱を詰めた「ネギ袋」は必ず食べるほど好きです。日本酒のラインナップが週替わりなので、行くたびに違う銘柄が呑めるのも嬉しい。

かしわ高田馬場店

新宿「鳥居くぐり」

　どういうことなんだ「おでん食べ放題」って！？と思って行ってみたお店です。

　お店の名前のとおり、入口に鳥居があって、それをくぐって中に入ります。内装が可愛くて、店員さんの制服も可愛い。つきだしの代わりにおでんが出てきて、おかわりし放題、ただしそれ以外の料理をひとり２品注文しなければならない、というシステムでした。お店の中央に「おでんコーナー」があって、そこへ器を持っていくとおかわりをくれます。私が訪れたときは、おでんコーナーの目の前のカウンター席に案内されたので、器を持ち歩く手間がなくてラッキーでした。

　お味の方は、美味しいんですがとびきり美味しい、という感じでもなく、どこの居酒屋もこのくらいかな、という印象。味よりも大根が硬かったのが気になりました……、この日たまたまだったと思いたいです。

　めっちゃ美味しいおでんを食べたい、というときではなく「とにかくたくさんおでんが食べたい！」というときにいいお店です（と、友人に話したら「そもそもとにかくたくさんおでんを食べたいと思うときはない」と返されました。そんなバカな）。

https://toriikugurishinjuku.owst.jp/

中目黒「さもん」

　いちばん最近に見つけた（正しくは教えていただいた）お店です。「とにかく人気の店だから並ばないと入れない」と聞いていたので、しっかり並ぶ覚悟で向かいました。

　中目黒の駅から歩いて３分。ガード下に軒を連ねる……、というか軒をはみ出す感じの店構え。路地に面したカウンター席は「とりあえず人数分のグラスがカウンターに乗るなら、お客さんは道にはみ出していても大丈夫です！」という暗黙の了解で利用されていました（暗黙の部分の文章が長いな……）。

　法的にどうなのかという細かいことはともかく、くつろぐ条件としてはなかなかにシビア。私が訪れたときには運よく店内の席へ案内されましたが、予約を受け付けていないお店なので、どんな席に通されるかは完全に「ガチャ」です。なお、待ち時間は運よく５分程度。タイミングが良かったようです。

　おでんのお味はというと、とっっっても上品！基本となっている鶏だしは、まるで白湯のようにも感じられますが、ラーメンのスープっぽさはなく、おでんのためのだしだ、ということが不思議とわかる深みのある風味です。そして、タネによってこのだしを絶妙に使い分けていると思われるこだわり……！おでんの定番・大根も、ちくわぶも、定番のはずなのに「こんなの食べたことない！」となり、何を頼んでも驚くばかりでした。