2023.09.07
STAFF BLOG
スタッフブログ
NOTE
雑記
みんなはリボ払いで犬を買った場合に払い終わるまで、所有権は個人にあるのか店にあるのかどっちになると思う?
正解はわからないのでわかったら教えてください。
ひき肉でぇす!
ラーメン屋バイト時代餃子を焼く専門係になっちゃった話
これは私が高校2年生の頃のお話です━━━(唐突な恐怖郵便)
当時欲しいバイクがあった為バイトを探していました。
クッシャクシャのハローワークの隅っこで新規開店のラーメン屋の求人を見つけたのです。
時給920円と当時掛け持ちしていたコンビニバイトの時給780円と比較すると高校生の中では飛びぬけていました。
すぐ電話をして次の日面接となりその場で採用され次の日から働くことになり、
とてつもないスピード感に関心しつつこれが餃子専門係になるとは思いもしませんでした━━━
・勤務初日
・店長
:めちゃくちゃ熱い人でジェネリック松岡修造。好きな漫画はワンピース。
・バイトリーダー
:大学1,2年生の高校野球上がりみたいな奴
初日は店長とバイトリーダーについて仕事内容を見て覚え、やって覚えで1日が終わった。
店長の口癖は「笑顔と元気でラーメンは美味しくなる! そこを雑にやったらまずくなるから全力で笑顔で挨拶!!」
これが口癖だった。
バイトの仕事内容は、男はキッチンで仕込みから調理、ホールへの提供という流れ。
調理は大きく分けると「ラーメンを茹でて作る」、「餃子を焼いて作る」、「丼ものをよそって作る」
がキッチンの担当だった。
その中でも丼物で調理に慣れつつ、餃子を焼いて、ラーメンを茹でるというキャリアパスが用意されているようだった。
やっぱりラーメン屋に入ったからにはバイトであれラーメンを茹でてラーメンを客に提供したかった私はバイトを頑張った。
・朝の仕込み
仕込みでは味玉を300個仕込むのだがこれがまぁだるい。
茹で卵を300個殻剝きしてタレに漬ける作業を開店30分前の15分くらいで終わらせないといけなくて
勤務2日目で一生懸命剥いていたが、あまりの遅さに店長に
「やる気ないなら帰っていいゾ!! 戦う意思がない仲間とはクローズ(多分閉店を意味してた)まで一緒に生き残れないから!!!」
お前ワンピース読みすぎだろって思ったが、さすがに帰るのは給料もらえないので
「早く剥ける方法を教えてください!!」と頼んだら
店長はルフィみたいにニカ!!って笑って喜んでいたのを、個人的にムカついたので未だに思い出す。
あの笑い方ムカつく。
とはいえさすが店長。茹で卵を4秒くらいで一気につるんと剥いていくのである。
茹で卵を縦にして縦に亀裂をいれて横に剝いていくとつるんと剥けるので2023年でもこの技は活躍してます。
・ついに来た餃子編
そんなこんなで2週間くらいたって店長に「おい!リボ払い!!!(私の名前です)今日は餃子焼いてみっか!!」ニカ!とムカつくルフィ笑いをしながら言われた
今でも覚えてる。
店長が餃子の焼き方をレクチャーしてくれた。
※ちなみにこの店ではレシピとかはなかった(と思う)。基本感覚と目分量の世界なのだ
焼き機に水とゴマ油を餃子の半分くらいまで入れて、一気に過熱し蒸して焼く━と。
1分半で蓋を開けて強火で水を飛ばして完成
これであの味の素とかの冷凍餃子っぽいいわゆる羽根つきの美味しそうな餃子ができるのだ。
これ文字で書いてると簡単そうだけど結構むずくて、
まず餃子を入れる前の焼き機の温まり具合とごま油の入れ具合が難しい(今思えばこれ分量計って定量にすべき案件だけどそういう概念がねンだわ!)
1分半時間通り蒸し焼きしても、みんなも家餃子で一度は体験したことある
「なんかまだ焼き足りてねぇんじゃねぇか?」みたいな表現に困る色合いしてる時があってこれ蒸し焼きがちゃんとしてないと皮がべちゃつくのである。
※冷凍餃子ではそんなことおきないので素直に味の素の冷凍餃子を買って焼いてみてね♡
それで蒸し焼きが微妙なまま無理やり水を飛ばすために焼くと今度は焦げるンだわ!
もうだるいから冷凍餃子出しとけよって何回か思った。
ただ、やっぱり人間って適応力が凄いし自分もセンスがあった。3回目にはめちゃくちゃ美味しそうな餃子が焼けたのである。
店長に味見してもらったらかなりの高評価を頂いた。
店長:3回目でこんなに美味く焼けるのはマジ才能あるよ!!
今日から焼き場(餃子焼くとこ)で1日回してみ!!これいけるわ!!やっていいよ!!!
ルフィ店長が小躍りしてた。
高2の自分は大人から認めて貰えたのが凄く嬉しかった。
と同時にこれが無限餃子地獄の始まりだった。
・なんのために生まれてなにをして生きるのか
次の日開店から閉店までひたすら餃子を焼いた。
もう何百個焼いたのか覚えてないくらい焼いた。
全部美味しそうに焼けた。また評価が上がった。
客も「餃子美味しかったよ!!」って直接言ってくれて嬉しかったけどその評価がまた餃子焼き専門へのキャリアパスに縛られて行った。
そこから3ヶ月まじでずっと開店前は茹で卵を剥く→ 開店して餃子を焼く→ 休憩 → 閉店まで餃子を焼き続ける
がルーティンになってしまった。
私は餃子職人になりたいわけじゃない。
この期間中新しいバイトが入ったが自分より先にラーメンを茹でさせてもらっていてなんかおかしくね?って思ったりもしてた。
何より餃子を焼く説明をするのが店長じゃなく自分担当になっていて「餃子を焼く教育係」的なポジションになっていた。
他の人がちょっと焦げた餃子を焼いたりすると客前でもお構いなしに
ルフィ店長が「やっぱり餃子焼けるのは俺かリボ払い(私の名前です)しかいないから!!」と言っていた。
一回ラーメンを茹でさせて欲しいと直談判するとルフィ店長に
「お前自分の持ち場に誇りないわけ?お前が築いた城そんな簡単に手放せるって仕事舐めてない?」
って怒られた。
私は餃子職人になりたいわけじゃない。バイト代でバイクを買いたいだけなのだ。
この問いに当時若かった私はちょっと不貞腐れた顔をしてしまった。
その態度にルフィ店長は激怒して「そんなにラーメンを茹でてぇなら帰れよ!!!!なぁ!!餃子焼きたくねぇなら帰れよ!!」
ラーメン屋なんだからラーメン茹でてぇし餃子職人になりたいわけじゃない。
と何回思い出しても理不尽なお𠮟りを受け一応空気を読んでいつもなら帰らないのだが、
この日はめちゃくちゃムカついたので「帰ります」と告げてエプロンを取ってバックヤードに帰ろうと後ろを向いて歩いた
ルフィ店長が「帰るのかよ!!!リボ払い(私の名前です)の熱意そんなもんかよ!!仲間だろ!!!」大きな声で叫んだ※これ実話です。こういう人本当にいます
店の時間が止まった。
ちなみにこの時客二人くらいいた。
怖かったので「ごめんなはい;; 今日は帰ります;;」と半ベソになりながら帰ってそのままラーメン屋を辞めた。
結構お金も貯まってバイクも無事買えた。
その後半年くらいはラーメンと餃子食べれなかったしその店の近辺も行かなかった。
高3になって久しぶりにそのラーメン屋に行こうと思って友人たちとバイクで行った
すき家になっていた━━━━━━━━━
終
制作・著作
━━━━━
ⓃⒽⓀ
・エピローグ
この「意図しない専門性への道」に行ってしまった場合戻るのが困難になるので、
お若い社会人の方は「自分にはこれしかない!」じゃなくて、
視野を広く持って色々な仕事に取り組むと自分の目指したい場所が見えてくるのでまずは色々やってみよう!
余談ですが、今でも餃子焼くのめちゃくちゃ上手いので家庭内ヒエラルキーは餃子を焼く上手さで保たれています。
ちなみに餃子は味の素の櫻井翔さんがCMやってる餃子がダントツで美味いのでそれ食っとけばOK
https://www.ffa.ajinomoto.com/products/detail/id/293
次回はピザー〇 バイト時代電話が嫌いすぎて電話に一回も出なかったがデリバリーと接客だけで顧客満足度アンケートNo1になりPRO-STAFFまで上り詰めた話。