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2013.02.20

元技術者(非デザイナー)がWebディレクターに転職するためにした事と、そのメリット

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はじめまして、シューさんです。

ツキイチ企画で、人間毛筆をやらせて頂きました、私です。

今の会社ではWebディレクターなどという大仰な肩書きを頂いておりますが、
私はデザイナー上がりではなく、金融・流通システム開発の下流工程で働くエンジニアでした。

一般的なフローだと、Webデザイナーとして就職し、数年経験して業務の中でディレクションにも携わり、ステップアップ先としてWebディレクターになる、というのが普通ではないでしょうか。

それを一切無視して、「なぜこの職業に就けたのか」自分なりに考えた結果と、また、「前職を経てこの職業になって感じたメリット」を、今回はライフハック的に書きたいと思います。

この世から、不幸なエンジニアが少しでも救われますようにと願いを込めて…

そもそも何でWebディレクターになろうと思ったのか?

エンジニア時代は孫請けの開発会社で働いていたので、要件定義から関わる事はできず、その辺りは上流SEと呼ばれる元請のしかるべき社員様がやっていたり、マネージャーと呼ばれている年配のエンジニアの方がしていました。

それにより、何が起こるのか?

自分が携わっていないところ(上のほう)から、着手後に追加で来る仕様変更、システム改修と称した仕様変更、バグ発覚による仕様変更(※これは単純に不具合修正ですね)、仕様変更、仕様変更、仕様変更…etc

そして、
改修によるテスト、テスト、テスト、テスト、テスト、テスト、テスト、テスト…

つまりこんな感じ。

? while(1){
? ? ? deviation(); /* 度重なる仕様変更 */
? ? ? test(); /* テスト漬けの日々 */
? ? ? private()-i; /* 減っていくプライベートの時間 */
? ? ? i++;
? }
? break; /* 無限ループから抜け出せなくて俺は死ぬ */

プログラマ30代定年説、なんていうのを真に受けて「自分もマネジメントスキルを身につけたり、上流工程が出来るようにならなくちゃ!」って思って勉強したのに、来る日も来る日も追加仕様対応、不具合対応、障害対応…

もちろんリスク管理などの観点から身についた事も多かったですが、それ以上に疲弊して、すり切れてしまったのが正直なところです。

段々と、もっと自分が興味を持てる分野で働きたいと考えるようになりました。

情報工学科出身だった為に自分にはプログラムを書くことしか出来ないという後ろ向きな理由(今考えると愚かでしたが)から前職に就いていたのですが、

本当はかっこいいデザインとかやりたい、仕組み作りとかもしたい、あと勉強したマネジメントスキルとか、上流工程で要件定義とかやりたい、もっと文化的な生活を営みたい、モテたい!という欲張りな気持ちからこれが全部出来る仕事を考えたら、

Webディレクター

だったのです。

Webディレクターに成るべくやったこと

前置きが長くなりましたが、Web業界で働くにあたって知っておかなくてはいけない事は結構ありました。
この記事と重複する部分はありますが、基礎としてこんな事を学んできました。

HTML、CSSの勉強

これは当たり前ですね。ただし、基礎的な範囲までで問題ないと思います。
もちろん、深く理解しているに越した事はないですが。
タグやプロパティを覚えるのは、フレームワークの関数を覚えるのと一緒です。

Photshop、Illustratorの使い方、基本的なデザインの考え方

エンジニア出身だと、ここが一番ネックに感じることでしょう。
アートディレクションも必要になるでしょうし、デザイナーの方に指示を出すときに、言葉を知っているのといないのではイメージの共有具合が全然違います。
「間延びして見えるから、タイトル画像のAとWにカーニングを設定して~」
なんて言えたらきっとモテます。
これは使いまくるしかないのですが、とにかく一通り、ソフト操作のやり方を試しましょう。何を作るためにどんな事をすればいいのか、そのイメージを持っていることが大事です。
デザインセンスなんてものは、専門家(デザイナー)に任せたり、色んなサイトや作品に触れる事で後から身につけていければ良い事だと思うんです。

PHP、JavaScript等、サーバーサイド言語の勉強

この辺りは元エンジニアの方ならさほど苦労しないと思います。Webプログラマだった方はもう解っているはずですし。
私が使ってきた言語はC、C#、VBなどでしたが、アルゴリズムの組み方はどの言語でも大体一緒です。
そのアルゴリズムをプログラム言語に起こすだけ!

でも独学でやるのは不安…なんてあなたに。
これらをなんと、タダで教えてくれる所があります。
そう!

\ ⊂[J( “ー`)し <ホラたかし!
\/ (⌒マ´
(⌒ヽrヘJつ
> _)、
し” \_) ヽヾ\
丶_n.__
https://www.hellowork.go.jp/
?  ̄   (⌒
⌒Y⌒

ハローワークの求職者支援訓練制度を使えば、タダどころか条件さえ満たせば、逆に月10万円もらいながら上記の事を教えてくれます。(※)
(お金を貰う為には資産が200万円以下であるとか、色々と制約はありますが…)
ついでに、フォトショップ等も学生価格(アカデミック版)で買えます。

※ただし、こんな記事もあるので学校選びは慎重に…。私が通った所では、授業に対するフィードバックを伝えられる場があったので、「授業の進行ペースが遅すぎます!」なんて言って改善して頂いた記憶があります。また、入学前に面接を実施していると思うので、そこでしっかり学習方針を確かめておくべきです。

私は前職を辞めた後、Web管理者養成科(実践コース)というのに行きました。

「そんなの何の役に立つんだ?」なんて反論もあるかもしれませんが、何も知らない人間からしてみたら、取っ掛かりとしては悪くないかと感じています。

そして4ヶ月間、みっちりとWebの勉強をし、ひたすら「ポートフォリオサイト作り」をしました。

そして、そのサイトのスナップショットに簡単な注釈をつけたものを印刷し、面接に持っていくことにしました。

↓恥ずかしながら、私が作ったポートフォリオを参考までに置いておきます。(思いっ切り実名出てますが…)

■ポートフォリオ(pdf注意)

就職活動

とにかく今の時代、就職活動は厳しいものになるでしょう。

自分なんか雇ってくれる場所なんか無いんじゃないか?圧迫面接を受けるんじゃないか?そもそもエンジニア上がりの自分、ディレクター志望と言ってもコミュ障なんですけど?
不安は尽きないと思います。

でも心配しないで下さい。
ポートフォリオを作っておけば、面接の場では基本的に、作ってきた資料を説明すればいいのです。

「あなたを雇う事で弊社に何のメリットがありますか?」なんて怖い質問も、挙動不審になってしまう事も、自分の作品に説得力を持たせられれば関係ありません。

その位、割り切って臨みました。

・誰をターゲットと想定してこのサイトを作ったか?
・何を考えてこのデザインにしたか?
・どんな想いを伝えたいのか?

自分で作ったサイトですから、その辺りはちゃんと見えているはずです。
それを説明するだけ!ねっ?簡単でしょう?

仕事を始めてから気付いたのですが、それを説明するのって
Webディレクターがやる要件定義やプレゼンテーションで大事なポイントなんです。

デザイナーではなく、元エンジニアである強み

下流SEとはいえ、どんな開発でも工程管理などは必須です。
やれガントチャートだ、クリティカルパスはどこだ、なんてのはエンジニアの諸兄姉なら馴染みのある言葉でしょう。
その考え方って、Web業界でも使います。特に進行管理を行うディレクターには、必須スキルの一つです。

Web制作と開発は進行管理が似ている → 前職で得た知識を生かして仕事ができる!

って事です。

またエンジニアであれば、アルゴリズムを組むときに論理的な思考を自然と身につけているはずです。
AがBだからCである。って感じで。
それって、デザインを推敲するときに大事じゃないですか?

だって、「このデザインは何故こうしたか」って説明できないで「ただカッコいいと思ったから」だと、お客さんに納得してもらえるはず無いじゃないですか。そんなの主観ですし。

そしてその逆としても生かせます。
つまり、デザイナーに要件を満たすものを作ってもらうためには、どんな情報が必要か?
あらかじめ考えておいてお客さんにヒアリングすることもできます。

デザイナー出身でも論理的な思考が出来る方はたくさん居るでしょうが、エンジニア出身だったらそのあたりは必ず持っているスキルなのではないでしょうか。

上記で挙げた事って、強みだと思うんです。
アピールポイントや実績なんて無いよ、全然違う業界だし…って悩まないで、そういう切り口で考えれば良いじゃないですか。

まとめると…

・非デザイナーだとしても、開発に携わっていればWebディレクターで生かせるスキルは山ほどある。

・不安なデザイン部分は、専門の人に分業しちゃうのが一番!だけど理由は大事だからそこは論理的思考で推敲する。

・求職者支援訓練制度(ハローワーク)は意外と使える。

・就活ではポートフォリオの説明をガンガンする。

・Webディレクターになったけど、別にモテませんでした。

という事です。

私はまだまだひよっ子のWebディレクターです。だから、勘違いで思い上がっていることもあるかもしれません。
でも、少なくともこれは言えます。

毎日色々なことを吸収して、自分が成長できるのって楽しいですよ。

ただ上から言われた事をやるだけじゃなくて、自分で要件定義から関わった案件が形になっていくのってやりがいがある仕事です!

もし、ただ変わりゆく仕様に振り回されているだけの日々を送っているエンジニアの方が居たら、疲れきってボロボロになる前に、Webディレクターを目指してみるっていう道もあるんだよって言いたかったのです。

次回予告

今回は技術的な話から少し横道に逸れてしまいましたが…

今後、テクログではこんな事を書いていこうと思っています。

・ひよっこWebディレクターが一人前になるために心がけている事

・案件が炎上するリスクを避けるために準備しておくべき事

・20代、ソーシャルネット世代に訴える企画の上げ方

この次も、サービスサービスぅ!

この記事を書いた人

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